医療の進歩とともに、小児がんと診断された人の70〜80%が治療を終了し治癒 が可能な状況になってきました。 治療を終了した小児がん経験者は我が国でも年に約2,000人ずつ増加していると推測され、現在では5万人を超える 小児がん経験者が存在すると考えられています。治療終了後に彼らが社会人として自立し長期的な自己実現を目指すとき、 生命保険の加入の問題に直面することがわかってきました。
 そこで新潟県の患者家族と医師たち有志によって、平成17年6月29日にハートリンク共済が設立されました。 今後はこのハートリンク共済を、全国の皆様に知っていただき、小児がん経験者が少しでも安心して仕事に取り組み、 家族を築き、社会的に自立できるきっかけになれたらと考えています。
 就労は小児がん経験者とその家族の経済的不安を軽減するだけでなく、生きがいをもたらし、 真の自立を得るために不可欠です。また、がんという苦境を乗り越えた小児がん経験者は生活や人生に対して 前向きの強い意志を持つ可能性があり、この貴重な人材に活躍する場が提供されることは、 職場の豊かな人間関係や社会生活の活性化にも大きく役立つと考えられます。
 ハートリンク共済は、小児がん経験者が社会的不利益を受けることのないよう、 経験者本人達の社会保障制度の充実を通じて微力ながら支援できるよう取り組んでいきたいと考えております。
 小児がん経験者本人とそのご家族の皆様には「自分たちでつくり上げていこう」、 そして、支援者の国民の皆様には「小児がん経験者と一緒に豊かな社会をつくり上げていこう」 という気持ちで加入していただければ幸いです。
 今後とも皆様のご支援、ご協力をお願い申し上げます。
 平成23年7月
ハートリンク理事長
 石田也寸志